2011年9月5日月曜日

倶進Vol.12

「私の山歩き」No.4

御嶽山に濁河温泉より登る


S28年卒 米田利民

木曾御嶽には長野県側(田の原、開田高原、黒沢)から登るのが一般だが、8月3日岐阜県の濁河(ニゴリゴと読む)温泉登山口(標高約1800m)より登りました。その日泊まる「五の池小屋」まで標高差千メートル。東京を午前5時前、マイカーで出発。4時間半(30分の休憩を含む)かけて、登山口の駐車場に到着。ここは通年営業している温泉としては日本でもっとも高所にある。温泉宿が数軒。いぜんは登山道が荒れていたらしいが、今はよく整備されていて、登山口から「五の池小屋」まで約百㍍ごとに案内板が掲げられている。 

登山口が0~小屋が42の標記

登山途中、大雨に遭い、さらに左足がこむら返りを起こし苦労。雨も止み小屋に着く少し手前の右側にコマクサが沢山見られる。

コマクサ

「五の池小屋」は今年新館もでき、80人収容可能。環境保護のため、屎尿は特別容器に入れヘリコプターで里に下ろす。そのため宿泊料も一般よりは高く、2食付で1晩9千円。味噌汁の味噌も自家醸造と普通の山小屋の料理とは一味違う。御嶽山には池が5つある。剣ヶ峰(御嶽の主峰)の下の「一の池」には水はない。エメラルドグリーンの「二の池」には水がたっぷりあって「二の池小屋」と「二の池小屋新館」がそばにあります(数年前にこの新館に泊まりました。お風呂での石鹸は使用不可)。「三の池」には水がたっぷりあり、コバルトブルー色をしている。この池の水は霊水で時々神主スタイルの人が水を汲んでいます。病気の方に飲ませると霊験あらたかだそうです(小生もこの水を汲み、帰宅後、お茶を立てて飲みました。丸みのある美味しい味でした)。「四の池」には水はなく湿地になっている。8月4日ここで熊が遊んでいたそうです。「五の池」には少々水があります。このほとりに「五の池小屋」はあります。ここは「飛騨頂上」と呼ばれ(2811m)、神社があります。 

五の池小屋 

翌日は摩利支天山(2959m)に寄ってから(ここで雷鳥の親子に遇う)、「二の池」を経て剣ヶ峰に登りました。ここでは、白装束の御嶽教の一行の行列の後につきました。「御嶽教」は神仏混淆の教えで、信者は江戸時代から「講」を組んで御嶽参りをしています。「一の池」を右手に見ながらお鉢巡り。「三の池」を右下に見て「五の池小屋」に帰りました。

三の池

三日目は上天気。昨晩はきれいに星空が見えたそうです(疲れて起きられず)。「御嶽山」という名の頂上はなく幾つかの峰の総称です。その峰のひとつ、「継子岳」(2859m)をまず目指します。途中、左手が「コマクサ」の保護地。開田中学の生徒達が面倒を見ている所もあります。継子岳から主峰、剣ヶ峰を撮った写真の右手には摩利支天山が、左下に「四の池」湿地が見られます。真後ろに乗鞍岳が、西に白山が眺められます。

剣ヶ峰
次いで「四の池」湿地までくだり、「三の池」を巻いて、霊水を汲み、昨日通った山道を経て小屋に帰り、預けておいた荷物を回収、下山につきました。登山口直前で小さい道に入り、「仙人滝」(落差30m)を見て、市営の露天風呂に入り汗を流しました。帰途は食事と「道の駅」での買い物の1時間を入れて6時間で帰宅できました。

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