2013年10月9日水曜日

吹奏楽部陸前高田市訪問演奏報告【後編】

日本学園吹奏楽部 顧問 土居真也

8月7日水曜日
この日も3ステージです。7時半に宿を出発し、9時に米崎保育園さんに到着。こちらの保育園は震災後に立て直したそうで、新しい園舎でした。およそ100人の園児さん、先生、保護者の方に聞いて頂きました。特に女の子向けのドキドキプリキュアでは、踊りだす子までいました。先生方からは『子供たちは普段、生の楽器の音を聞く事がないのでとても喜んでいました』と言われました。

8.7 音楽大好き!米崎保育園の皆さん

昼食後、次の施設東部デイサービスさんへ移動し到着したところで、日本学園の卒業生の方が奥様と一緒に我々を激励に来てくださいました。施設利用者のみなさん、スタッフの皆さんと一緒に我々の演奏を聞いて下さいました。実は前日のラジオ放送をたまたま聴いて下さっていたそうで、会場まで盛岡の近く滝沢村から100キロ近くの道のりをかけてお越し下さったそうです。演奏の曲目はほぼ前日と同じですが、お客様との距離がとても近い事から、皆さんの反応が良くわかり、別の意味で良い経験となりました。

その会場を出発しようとした時に、部員の一人が蜂に刺されてしまい、告先生と施設の方に付き添ってもらい病院へ。注射をしてもらい、翌日には問題ない常態にまでなりましたがヒヤッとした出来事でした。

8.7 ハチにさされちゃいました・・

次の下矢作保育園さんは今回陸前高田市でのコンサートの橋渡しをして下さった施設です。保育園さんはすべてこちらの熊谷園長先生が手配して下さいました。園児さんは少ないのですが、とてもアットホームな保育園でした。『大きな音が出るからうるさかったら耳栓してね』と最初に言ってありましたので最初は耳を塞いでいた子もいましたが、次第に音楽に合わせて手をたたいたり、踊ったりしていました。

8.7 アットホームな下矢作保育園さん

すべての施設でスタッフの方や先生方から、『1時間もしっかり聞けたのにはびっくりしました。よっぽど楽しかったんだと思います。』と言って頂き、感激しました。最後のステージという事で部員たちの気合も良い意味での慣れもあり、コンサートはスムースに進みました。アンコール曲から蜂に刺された部員と告先生も合流。園児さんから歌のプレゼントや手作りの首飾りを頂いたりしまして一同大感激でした。

8.7 園児たちからのプレゼント

8.7 感動のラストコンサート

片付けをしてコンサートはすべて終了。『陸前高田のお祭りをぜひ見ていってください』と言われていましたので、そのままバスで見に行く事にしました。街はまだ復興が始まったばかりで建物はなく、その中を電飾で彩られたきれいなお祭りの山車が何台も地元の方に引かれていました。我々もその中に飛び入り参加し、地元の方と一緒になって山車を引きました。

8.7 祭りに飛び入り参加!

夕方6時半に陸前高田市を後にして途中予約しておいたやはぎ食堂さんで夕食を取り、一関へ。宿に着いたのは9時を回っていました。翌日は中尊寺の見学後、東京へ向かいました。

8.7 中尊寺見学
8.7 帰路・東北道から東京へ

一関から東京までは約6時間。長い道のりでしたが、コンサートで得た遣り甲斐、陸前高田の皆さんから頂いた感謝の気持ちを考えると十分に見合ったものと言えました。

今回の陸前高田訪問演奏ではずいぶん準備をしてきましたし皆さんからのご支援、アドバイスも頂きました。そのおかげで生徒たち、部員一同が満足のいく『楽しかった』と言えるコンサートになったと思っています。演奏する側が楽しかったと言える演奏は、必ず聞く側、お客様も楽しんで頂けるはずです。それを生徒たちに伝える事が出来ただけでも顧問である私にとっては十分な成果だったと言えます。
ご協力下さった皆様に厚くお礼申し上げます。   土居真也


参考までに最後のステージであった下矢作保育園園長熊谷まり子先生からの手紙をいただきました。全文掲載いたします。

拝啓

残暑厳しき折
ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
さて、先日の吹奏楽部の慰問演奏には、遠方よりはるばるおいで下さり、ありがとうございました。
下矢作保育園が最終演奏ということで、生徒の皆さんの表情にも笑顔が見られ、とても好感がもたれました。
園児にとりましては、なまで楽器を見たり、楽器のの音を耳にする機会が少ないので、どの子も興味しんしん。大きな音にビックリして耳をふさいでいた子ども達も知っている曲が流れると、自然に声をはりあげて一緒に歌っていました。夏休みの貴重な時間を被災地を慰問していただき、そして子ども達に笑顔を届けて下さいまして本当にありがとうございました。
これからも皆様のご活躍をお祈りしています。

下矢作保育園
熊谷 まり子

梅窓会 広報部会

0 件のコメント: